2024-08-27
相続税の申告・納付は人生でそう何度も経験するものではありません。
また計算方法も複雑なため、相続税を納めすぎて還付される方も多くいらっしゃいます。
今回は、相続税を納めすぎてしまう理由や相続税還付の期限、相続税が還付された事例について解説します。
明石市で不動産を相続された方は、ぜひ参考にご覧ください。
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相続税の還付とは、納めすぎた相続税が戻ってくることをいいます。
相続税を多く払いすぎてしまった場合、更生の請求手続きをおこなえば国から超過分を返金してもらえます。
そもそも相続税とは、被相続人(亡くなった方)から財産を受け継いだ際に、受け取った財産にかかる税金です。
相続税の課税対象となる場合は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告しなければなりません。
自分で計算した結果を申告するため、実際より多く払ってしまってしまうケースも多いようです。
超過分があっても税務署から連絡はこないので、支払った税額が高すぎると感じたら、もう一度見直すことをおすすめします。
相続税が戻ってくる代表的なケースとして、土地相続による評価額の違いが挙げられます。
土地を相続すると評価額を求めなければなりませんが、これには専門的な知識が必要です。
不動産に詳しくない一般の税理士が評価すると、実際より高い金額で評価してしまうことがあります。
評価額に不安を感じる場合は、相続税の専門家である税理士に、改めて土地の評価を依頼しましょう。
その結果、評価額が下がれば、税務署に「更正の請求」をおこなうことができます。
この請求が認められれば、実際の評価額に基づいた正しい相続税額が再計算され、超過分が還付される仕組みです。
相続税を払いすぎてしまう主な理由として、以下の4つが挙げられます。
相続財産を正確に評価できていなかったり計算を間違えたりすると、本来より多く相続税を納めてしまう恐れがあります。
相続税は、市民税や固定資産税と違って自分で計算するため、多く払いすぎていても税務署から連絡はありません。
気づかないまま期限が過ぎれば、過払い分は取り戻せずに損をすることになります。
また、多くの還付事例が土地の評価ミスによるものです。
土地の評価は一見単純そうに見えますが、実際にはさまざまな要因を考慮しなければならず複雑です。
税理士にも得意・不得意があり、所得税や法人税には詳しくても、相続税に関する知識がないという方もいます。
そのため、適切な土地評価などができず、本来よりも多くの相続税を支払ってしまうことがあります。
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相続税の還付請求には期限が設けられており、「相続開始日から5年10か月以内」におこなわなければなりません。
相続税の申告期限は、被相続人の死亡により相続が開始したことを知った日の翌日から10か月以内です。
還付請求をおこなう場合は、この相続税の申告期限から5年以内におこなう必要があります。
この期限を過ぎてしまうと、払いすぎた分の還付を受けられなくなるため注意が必要です。
たとえば、2021年1月1日に被相続人が亡くなった場合、それぞれの申告期限は以下のようになります。
損をしないためにも、超過分の疑いがある場合は、相続税に詳しい税理士に相談しましょう。
相続税の還付額の目安は、状況よって異なります。
一般的には、納めた相続税の20%程度を還付されるケースが多いようです。
しかし、これはあくまで目安であり、還付率が20%を上回るケースも少なくありません。
期限内に適切な手続きをおこなえば、多額の還付を受けられる可能性があります。
相続税の還付手続きをおこなう場合、次のような流れで手続きを進めていきます。
一般的には上記の流れで進みますが、事前に税理士へ確認しておくと安心です。
また還付を受けたあとは、依頼者から税理士へ手数料を支払う必要があります。
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実際に相続税が還付された事例も気になるのではないでしょうか。
ここからは、相続税還付におけるよくある事例を解説します。
相続した土地が広大地と判断された場合、土地の評価額が最大で65%減額される「広大地評価」という制度がありました。
この制度は2017年の税制改正によって廃止され、現在は「地積規模の大きな宅地の評価」という新しい制度が設けられています。
「広大地」とは一般の宅地より広い土地のことで、以下の基準によって判断されます。
ここで、広大地の相続で更生手続きをおこない、還付を受けたケースをご紹介します。
隣接する300㎡と450㎡の2つの土地を相続し、当初は別々に評価したうえで個別に相続税を申告しました。
しかし、実際は750㎡の1つの広大地と判断されるべきだったのです。
そこで、更生手続きをおこない広大地評価を適用した結果、土地評価額が大幅に下がった事例があります。
なお、新たに制定された地積規模の大きな宅地の評価には、従来の制度と比べて以下のような変更点があります。
これらの変更により、広大地の評価の対象とならなかった土地でも、地積規模の大きな宅地の評価が適用されるようになりました。
ただし、この新しい評価方法では、広大地評価の時よりも減額の割合が小さくなる可能性があることを理解しておきましょう。
整った四角形ではなく、三角形や台形、斜面地や崖地など形が不規則な土地のことを「不整形地」といいます。
不整形地は、土地の一部を有効活用できないことから、通常の整形地に比べて評価額が最大40%も低くなります。
もし不整形地を相続して従来の方法で評価したという場合は、相続税を納めすぎている可能性が高いです。
不整形地の評価は以下の手順でおこなわれます。
不整形地を相続し、減額評価を適用しなかったことで、従来よりも多く相続税を支払ってしまうケースは少なくありません。
とくに多いのが、 旗のような形をしている「旗竿地」を相続した場合です。
旗竿地も評価額が低くなるため、すでに相続税を収めている場合は、評価方法が適切だっかたか確認し直すことをおすすめします。
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相続税の過払いは、税額の計算ミスや評価額の間違いなどが原因で発生することが多いです。
期限内に手続きをおこない、超過分が認められれば還付を受けられるので、不安な方は早めに専門家へ相談しましょう。
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