2022-11-01
同じ不動産相続であっても、引き継いだのが「負動産」か「富動産」かでは大きな違いがあります。
本記事では、負動産とは何かについて解説し、富動産として不動産売却する方法や不動産売却以外で負動産を手放す方法も解説します。
明石市周辺で不動産を相続する予定のある方や不動産売却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
\お気軽にご相談ください!/
負動産の不動産売却は、なかなか買い手がつかず売主の負担が大きくなる傾向があります。
ここでは「負動産とは何か」「負動産の所有者にかかる負担とはどのようなものか」について解説します。
負動産とは、税金や維持費などランニングコストだけがかかり収益を生まない不動産のことを指します。
負動産の代表格といえば、住む人がいなくて放置された空き家です。
空き家の維持管理責任は所有者にあるため、持っているだけで固定資産税や修繕費などの負担がのしかかります。
近年日本の空き家は増加傾向にあり、負動産は増加の一途をたどっています。
負動産を所有する主なきっかけは、相続によるものです。
親が住んでいた実家を子どもが相続したものの、うまく活用できていないケースが多いです。
子どもは「自分は都心に住んでいて実家には戻れない」「賃貸物件として出そうとしても過疎地だから需要がない」という事態に陥り、結果的に負動産になってしまいます。
負動産の所有者には、金銭的な負担がかかります。
とくに固定資産税と都市計画税が増加する可能性があるのが注意点です。
住宅が建てられている土地、いわゆる住宅用地に対して固定資産税と都市計画税が軽減される制度があり、これを「住宅用地の特例」といいます。
空き家の管理を怠り自治体から「特定空家」に指定されると、固定資産税と都市計画税の軽減が受けられません。
住宅用地の特例により、固定資産税は最大6分の1、都市計画税が最大3分の1に軽減されていたので、それがなくなるのは所有者にとって大きな痛手となるでしょう。
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負動産の反対言葉、富動産とは持っているだけで収益を稼げる不動産のことです。
今は負動産でも、所有者の努力次第では富動産に変えることもできます。
ここでは負動産を富動産に変えて不動産売却する方法とは何か解説します。
建物を残した状態で不動産売却する場合、富動産にするための第一歩はこまめに維持管理する方法です。
空き家になっている負動産の場合、維持管理をしないまま放置している状態は良くありません。
室内にホコリやカビがたまっていき、やがて建物全体が傷む原因となります。
物件の近くに住んでいる場合は1か月に1~2回のペースで訪問し、掃除や換気をおこないましょう。
また通水も忘れずにおこなっておくのがポイントです。
配管に溜まっている封水が蒸発してなくなってしまうと、下水のにおいが室内に充満してしまいます。
害虫やねずみが侵入してくるおそれもあるでしょう。
さらに外壁のタイルや塀、瓦などが損傷を受けていないか、目視でチェックしておくことも重要です。
近隣の住宅や歩行者に危害を加えてしまう可能性があるので、細心の注意を払いましょう。
こまめに維持管理を続ければ資産価値の下落を防ぐことができ、富動産にできる可能性も出てきます。
建物を残した状態では負動産だったのに、更地にしたら富動産として不動産売却できたケースも少なくありません。
一戸建ての場合、更地の状態のほうが買主が自由に家を立てやすいためです。
ただし更地にする前は、事前に調べる必要があります。
たとえば再建築不可物件である場合は、更地にするべきではありません。
再建築不可物件とは一度建物を解体してしまうと次の建物を建てられない土地を指します。
建築基準法による接道義務を果たしていない物件は、再建築不可物件である可能性が高いので注意しましょう。
また解体すると建物の固定資産税・都市計画税はなくなるものの、土地については住宅用地の特例を受けられなくなります。
更地にしてすぐに不動産売却ができれば良いですが、売却に時間がかかると土地の固定資産税・都市計画税の負担が増えるので注意しましょう。
更地にしたほうが良いかどうかの判断は専門家でないと難しい部分もあります。
不安な場合は、まず不動産会社に相談することをおすすめします。
更地にしたほうが売れやすくなるという結論が出れば、富動産に生まれ変わる可能性が高いでしょう。
リフォーム・リノベーションをして負動産を富動産に変える方法もあります。
負動産のマイナスイメージをリフォーム・リノベーションによって払拭できるのであれば、富動産になる可能性が期待できるでしょう。
ただしリフォーム・リノベーションは多額の費用がかかります。
費用をかけたのに結局売れないとなると意味がありません。
不動産会社に相談してアドバイスをもらいながら進めることをおすすめします。
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郊外や過疎地にある負動産は、更地やリフォームをしても富動産にすることがなかなか難しいでしょう。
そのような場合は負動産をどうやって手放すかという考えに切り替えましょう。
しかし負動産を手放したいと思っても、すぐに不動産売却できるとは限りません。
ここでは不動産売却以外で負動産を手放す方法をご紹介します。
負動産をこれから相続する予定の方は、相続放棄をする方法があります。
相続放棄とは、親や配偶者などが亡くなったときに財産を相続する権利を放棄することです。
過疎地にある住宅など明らかに負動産になりそうな財産がある場合は、相続放棄を選択したほうが将来の負担は軽くなります。
相続放棄する方法は、まず家庭裁判所に相続放棄の申述をします。
申述する先は亡くなった方(被相続人)が最後に住所登録していた地域を管轄する家庭裁判所です。
直接出向く方法と郵送する方法の2種類があるので、都合の良い方法を選択します。
相続放棄の申述書のほかに、被相続人の住民票除票または戸籍附票と申述する方の戸籍謄本の添付が必要です。
そのほか被相続人との関係によって、必要書類が異なります。
申述が家庭裁判所に受理されたあと、家庭裁判所から照会書が届くので必要事項を記入し返送します。
その後「相続放棄申述受理通知書」が届き、手続きは完了です。
相続放棄申述受理通知書とは相続放棄したことを証明する書類なので、大切に保管しましょう。
不動産会社に買取を依頼する方法も、負動産を手放す方法として有効です。
買取とは不動産会社が売主から直接物件を買い取る方法で、媒介契約や売却活動は必要ありません。
不動産会社と価格などの条件が折り合えばすぐに売却できるのがメリットです。
相場よりも低い価格になることが多いですが、確実に売りたいという方には向いています。
ただし買取可能エリアは不動産会社ごとに異なるので、物件のエリアを買取対象にしている不動産会社を選びましょう。
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負動産は放置していると出費だけがかさんでいくので、早めに手を打つことが必要です。
明石不動産売却センターでは、明石市を中心に不動産仲介・不動産買取をおこなっております。
負動産の売却や買取のご相談も受け付けておりますので、相続を予定されている方や既に相続されている方はお気軽にご連絡ください。
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