2021-11-23
不動産を売却する際、不動産会社と媒介契約を結び、買主を探してもらって仲介してもらうのが一般的です。
しかし、媒介契約に3種類あるということはご存じでしょうか。
そこで今回は、それぞれの媒介契約の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。
不動産を売却する予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
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不動産を売却する場合、自分で買主を見つけることができれば、不動産会社と媒介契約を結ぶ必要はありません。
不動産を売却する際、必ず媒介契約を結ばなければいけないという決まりはないのです。
しかし、自分で買主を見つけることは難しいため、ほとんどの場合は不動産会社に仲介を依頼することになります。
冒頭でもお伝えしましたが、媒介契約には3種類あり、どの契約を結んでよいかわからないという方も少なくはありません。
最初に、一般媒介契約の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。
一般媒介契約の特徴は、3種類の媒介契約の中で、もっとも制限が少なく自由度の高い契約となります。
ほかの2つの媒介契約との大きな違いは、2社以上の不動産会社と契約できるという点です。
しかも、契約の途中で自ら買主を見つけた場合、その買主と直接売買契約を結ぶことができます。
そして、依頼された不動産側にレインズへの登録義務がないというのも、一般媒介契約の特徴のひとつです。
一般媒介契約は、多くの不動産会社と契約できるのが最大のメリットとなります。
契約した不動産会社全部が積極的に販売活動をおこなった場合は、すぐに買主が見つかる可能性が高いのがメリットでしょう。
ひとつの不動産会社に縛られることがないほか、自ら買主をみつけて契約することも可能なため、自由度が高いといえます。
しかし、レインズの登録義務がないため、露出が少なくなり物件が埋もれてしまう可能性があるのはデメリットです。
不動産側としては、ほかの不動産会社が契約をしてしまうと、報酬はゼロですから、販売活動にあまり力が入らないということもデメリットとなります。
そのため、多くの不動産会社と媒介契約を結んだからといって、買主がすぐに見つかるかといえば、そうではありません。
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専任媒介契約は、複数の不動産会社と契約することはできません。
しかし、自ら買主を見つけた場合は、直接売買契約をおこなうことができます。
レインズへの登録義務や、販売状況の報告義務があるのが特徴となります。
専任媒介契約のメリットは、不動産会社が積極的に販売活動をしてくれるという点です。
他の不動産が契約してしまうというリスクはありませんが、媒介契約の有効期限は3か月となっています。
そのため、3か月以内に買主を見つけるのを目標としますで、3か月以内に買主が見つかるケースがほとんどでしょう。
自ら買主を見つけた際は、不動産会社に仲介してもらう必要がありませんので、仲介手数料が発生しないことはメリットです。
3か月以内に買主が見つからなかった場合は、他の不動産会社と契約することが可能となります。
また、媒介契約を締結した日の翌日から7日以内にレインズに登録しなければいけないという義務があります。
レインズに登録すると、他の不動産会社からの問い合わせも増えますので、買主が見つかりやすくなるのがメリットです。
また、14日に1回の割合で販売状況の報告義務があるため、どのような状況になっているのか把握できるというメリットもあります。
デメリットとしては、依頼した不動産会社の販売能力や宣伝能力に左右されてしまう点です。
そのため、専属媒介契約を締結する不動産選びは慎重におこなう必要があります。
また、専属専任媒介契約にもいえることですが、囲い込みに合う可能性もりますので、注意が必要です。
囲い込みとは、買主を自分で見つけて両手取引をするために、ほかの不動産からの問い合わせを断るという行為です。
そうなると、買主をむりやり見つけて値下げしてでも売却しようとするケースもあり、売却金額が下がる場合があります。
囲い込みは、売主はなかなか気づくことができないため厄介な行為です。
囲い込みをする業者は、レインズに登録していないケースもあります。
通常、レインズは不動産業者しか見ることはできませんが、売主の場合は自分の物件に限り閲覧可能です。
専任媒介契約を締結している期間、レインズに登録されているか、しっかり確認しましょう。
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専属専任媒介契約の特徴は、専任媒介契約の特徴に加えより契約内容が厳しくなります。
ほかの2つの媒介契約と違い、自ら買主を見つけて契約することができません。
レインズの登録義務や販売状況の報告義務は、専任契約より厳しい条件となります。
専属専任媒介契約は、契約を締結した翌日から5日以内にレインズに登録する義務があります。
また、販売状況の報告義務は7日に1回となるため、ほかの契約よりも細かく販売状況を知ることができるのはメリットでしょう。
そのため、売りにくい物件を早く売りたいという方におすすめの媒介契約となります。
一般的に売りやすい物件は、一般媒介契約でも専任媒介契約でもすぐに売ることができるので、どの契約をしたとしてもさほど問題がないでしょう。
しかし、売りにくい物件の場合は、一般媒介契約ですと売却スピードが遅くなる可能性があります。
また、7日に1回定期的に報告する義務があるため、ほかの2つの媒介契約より積極的に販売活動をおこなう必要があります。
しかも、ほかの媒介契約とは違い、売主自ら買主を見つけることができないため、3か月以内に買主を見つけることができれば、確実に仲介手数料を得ることができます。
そのため、売りにくい物件でも早く売れる可能性があるのです。
しかし、販売活動や売れるスピードに関して、不動産会社によって左右されるため、不動産会社選びを慎重におこなう必要があります。
契約してから相性が合わないと思っても、基本的に3か月間は契約解除ができません。
また、専任媒介契約の際にもお伝えしましたが、囲い込みがもっとも多いのが専属専任媒介契約という点に注意してください。
悪質な例では、レインズに登録したことを売主に報告したあと、登録を解除するケースがあります。
専属専任契約は、自ら買主を探すことができないため、不動産会社に任せっきりになるケースもありますが、レインズに登録されていることはしっかり確認しておきましょう。
また、内見希望者が極端に少ない場合も囲いこみの可能性が高いので注意が必要です。
高く査定してくれたからといって、高く売れるわけではありません。
高い査定をして契約をとり、途中で大幅に値下げをする悪質な業者もいますので注意してください。
専属専任媒介契約を利用する際は、信頼できる不動案会社と契約しましょう。
今回は、不動産を売却する際の、3つの媒介契約について解説しました。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、自分の物件や状況にあった媒介契約を選んでください。
また、囲い込みに合わないために、不動産会社に任せっきりにするのではなくレインズへの登録を定期的にチェックするなどしましょう。
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